工房DELTAのカッティングボードはオイルフィニッシュで仕上げています。
オイルフィニッシュの木製品は定期的にご家庭でメンテナンスを行うことで、使い込むにつれ耐水性・防汚性が高まります。
この記事では工房DELTAのカッティングボードに限らず、木の器や食器にも使えるメンテナンス法を紹介します。
準備するもの
準備するものは最低この3点あればOK。
いずれも近所のお店やamazonなどでも買えるものです。
- 荏胡麻油などの食用油
- サンドペーパー(紙やすり)
- キッチンペーパー
使用する食用油は「荏胡麻油」「亜麻仁油」「クルミ油」がおすすめです。
オイルメンテナンスに適した油は別の記事にて解説します。
サンドペーパーはホームセンターや100円ショップで買えます。
オイルメンテナンスの手順
メンテナンスの流れは下の図のようになります。
- ステップ1サンディング
120〜240番のサンドペーパーで表面を削る
- ステップ2オイルを塗る
植物油をカッティングボードに塗る
- ステップ3オイルサンディング(省略可)
濡れた状態で400番のサンドペーパーで表面を整える
- ステップ41日以上乾燥させて完了
それでは一つずつ解説していきます。
今回の例はカエデ材のカッティングボードですが、どの木材でも同じ手順でメンテナンスできます。
サンディング/木の表面を整える
実際にオイルを塗る前に、下準備としてサンドペーパーでカッティングボードの表面を削ります。
これは細かい傷を消したり、荒れた表面を整えてオイルが浸透しやすくするための作業です。
サンドペーパーには「120」「240」「400」などの番手があり、数字が大きいほど繊細な削り上がりになります。
オイルをなじませるための調整には「240」を使えばOKですが、ボードについた傷を目立たなくしたい場合は「120」をかけた後に「240」を使うと良いでしょう。
サンドペーパーは木目の方向に沿って軽い力でこすりつけます。
角や曲線部分ははサンドペーパーをスポンジなどに巻きつけるとやりやすいです。
どのくらい削るのか、というのはそこまで神経質にならなくても大丈夫ですが、全体的に
「かける前より手触りがスベスベになった」
「表面の色が均一に白っぽくなった」
と感じればOKです。
ちなみに写真の例は電動サンダーを使って120番→240番でサンディングしたもの。
ラクしてすみません。
包丁の傷を完璧に消すのは手作業では大変なので、傷は気にせず手触りがなめらかになったらOKと判断しましょう
オイルを塗る
削り粉をきれいにからぶきで拭き取ったら、オイルを塗っていきます。
今回は「荏胡麻油」を使います。量はコップの底に5㎜たまるくらいで、カッティングボード一枚なら十分です。
湯煎などをして温めておくと塗りやすく、浸透しやすくなります。
キッチンペーパーにオイルを含ませて全体がしっかりと濡れるようにたっぷり塗ります。
後から拭き取るので「ちょっと多いかな?」と思うくらいに塗りましょう。
濡れたまま30分くらい放置したら、乾いたキッチンペーパーで余分なオイルをしっかりと拭き取りましょう。
400番のペーパーでウェットサンディング(省略可)
もう疲れたという人は次の「1日乾燥させる」の項にいってもらっても問題ないですよ。
普段のお手入れはこれまでの内容でも十分です。
オイルを拭き取った後、さらに新しいオイルを全体に少量塗ります。
今度は全体がうっすら濡れる程度の量でOKです。
オイルを塗ったら、表面が濡れた状態のまま400番の耐水サンドペーパーで全体を磨きます。
これで表面の微細な毛羽立ちまで無くし、かつ目に見えない繊維の隙間(道管)にオイルと混ざった削り粉を埋め固めることで手触りと防汚性を高めることができます。
磨いているうちに手に伝わる感覚が変わるのがわかると思います。摩擦感が少なくなったら表面がキレイに整った目安です。
サンディングが終わったら乾いたキッチンペーパーで全体をしっかりと拭いてあげます。
ここまですると表面に光沢が出てきます。
1日以上乾燥させる
オイルメンテナンスに使う植物油は蒸発するわけではなく、酸化重合という化学反応により固まります。
温度が高ければ反応が早く進むのですが、冬場など気温の低い時期は2〜3日くらい時間を置いた方が無難です。
最後に乾いたキッチンペーパーで残ったオイルを拭き上げて完成です。
わずかに油っぽさが残るのは普通なので、余程ベタベタじゃなければ気にせず使い始めて大丈夫です。
工房DELTAではさらに蜜蝋系のワックスにて表面保護を行います。ガッツのある方はそちらもどうぞ。
定期的なメンテナンスで大事なパートナーに
汚れたり傷がついたりしてもメンテナンスでリフレッシュできることがオイルフィニッシュの木製品のいいところです。
さらにメンテを繰り返すとオイルがだんだん定着して、汚れや水を弾きやすくなり、メンテナンスの頻度も少なくて済むようになります。
科学的な根拠は調べてもイマイチ見つからないのですが、実体験で確かにそのように感じます。
大事に使えば何十年でももつアイテムなので、ぜひ長く愛用してあげて下さい。
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